矯正治療とは、歯列の乱れを整え、見た目だけを美しくすればいいものではありません。しっかりと食事ができて話もできる。そして、息などの漏れがないといった機能面でも問題のない状態でなければ、いくら見た目が美しくても意味がないのです。そのため、当院では噛み合わせを重視した矯正治療を行っています。
また、当院ではできるだけ歯を抜かない矯正治療を行っています。なるべく健康な歯は残し、美しい歯並びを実現します。当院は小児矯正をメインに行っていますが、成人矯正も症例に応じて対応可能ですので、歯並びが気になる方は一度ご相談ください。
「矯正を始める時期は早いほうがいい」とよく言われます。なぜなら見た目が美しくないだけでなく、噛み合わせが悪いため食事がうまくできず、成長に大切な時期に栄養バランスが崩れてしまうこともあるからです。乳歯の歯並びが永久歯に影響してしまうこともあるので、ぜひ乳歯の間の矯正治療をご検討ください。
特に最近のお子さまは栄養過多で歯が大きく成長し過ぎ、食べ物をあまり噛まないため顎が小さくなっている傾向があります。そのため、歯と顎の大きさがアンバランスになり、歯並びに問題が生じます。当院ではお子さまの顎の成長を利用した矯正治療を行うことでバランスを整え、自然な歯並びを実現します。
お子さまの不正咬合で特に多いのが乱ぐい歯と受け口、そして出っ歯です。中でも見た目ではわからなくても下顎が成長せず、出っ歯傾向にあるお子さまはたくさんいます。下顎は、硬いものを噛んだりたくさん咀しゃくする習慣がなかったりすると萎縮し、うまく成長しないからです。
80歳を過ぎて20本以上歯が残っている方の中で、受け口や出っ歯の方は限りなく少ないとも言われています。お子さまの歯並びが気になる場合は、早めの治療をお勧めします。
乱ぐい歯、八重歯
正式名は叢生(そうせい)。歯がデコボコに生えたり、歯の生え方が不揃いだったりする咬合です。顎が小さくなっている現代っ子に多い不正咬合です。
受け口
正式名は反対咬合(はんたいこうごう)、下顎前突(かがくぜんとつ)。噛み合わせたときに、下の歯が上の歯より前側にある歯並びのことです。上の歯の被さりがないので、下の歯の先端から根元まですべて見えてしまいます。
出っ歯
正式名称は上顎前突(じょうがくぜんとつ)。上顎や上の前歯が前に出たり、下顎が後退したりしている状態です。顎の骨に問題がある場合と、歯だけが前に出ている場合があります。
当院では、子どもの顎の成長期を利用し、口腔内スペースを拡げる床矯正を取り入れています。お子さまの個性を残した自然な歯並びを、とお考えの場合に適した矯正です。
床矯正とは
歯列矯正のように「きっちりきれいな歯並びにする」ことを目的にするのではなく、成長途中の顎の咬合誘導で口腔内スペースを作り出し、自然な並び方で歯が生えやすくする矯正方法です。
また、顎の骨を矯正装置で拡大することで、歯を抜かずに矯正できます。矯正装置は自分で取り外しができるため、歯みがきがしっかりできるのも床矯正のメリットの1つです。
「時間がかかるから矯正治療は無理」
「仕事が忙しくて矯正をしている暇がない」
「毎日家事に追われて矯正をしている余裕がない」
こんな悩みをお持ちではありませんか?できるだけ短期間で矯正治療を終わらせたいというのは誰もが願うことです。特に成人の場合、抜歯矯正は約2~3年、非抜歯矯正で約1年半かかると言われています。
そんな矯正治療を少しでも楽に、気軽に受けていただけるように、当院ではマルチループ・エッジワイズ矯正を行っています。マルチループ・エッジワイズ矯正なら治療期間を通常の半分から1/3に減らすことができます。
マルチループ・エッジワイズ矯正とは、マルチループアーチワイヤー(Multiloop Edgewise Arch Wire)を使用する矯正治療です。マルチループアーチワイヤーには一般的なワイヤーよりも1本1本の歯を一度に自由に動かせるというメリットがあります。治療がスピーディに進むことから、これまでの約1/2~1/3の期間で治療を終えることができます。
また後戻りが少ないという特徴もあり、従来の矯正治療では抜歯するしかなかった歯を抜かずに矯正することも可能となります。
さらに、オーストラリア咬合学(シークエンシャル咬合)の概念と組み合わせることによって、見た目だけでなく噛み合わせのバランスも整えることができるのも大きなメリットです。